ドローイング〝羽をもった生命体〟2009

日本人は古来から虫の音や滝の音などを雑音と聞かず

涼しさや心に響く音と聞く感性を持ち合わせている。

花や月などを愛でる心もそうであるし、暑さや寒さも

楽しみながら過ごす知恵を持っている。

これは物事の幅や奥行きを数値や白黒で判断する合理

的な感じ方ではなく、むしろ微妙なルーズ差を楽しむ

ことのできる五感をもった体質ではないだろうか。

現在ではアイマイさは優柔不断でハッキリしない悪い

こととされている。微妙で細やかなコトまでも理解で

きる人々は、むしろ多くを語って説明しなくても判り

あえる高次元の感性を造り上げて来ていたに違いない。

アイマイさの文化と言える。

グローバルな世界観で良しとしていることは、日本と

云う風土の中で造り上げられた高度な五感を鈍くして

いるのではないだろうか・・？

2007.8.2 作文